私のインドネシア生活もついに3年半を超えました。
この3年半もの間、インドネシアのインターネット業界ではたくさんの変化が起きました。
変化の激しい業界なので、全部書くわけにはいきませんが、今回は私が代表的だと思う変化をまとめていきたいと思います。
2015年7月時点で、Androidユーザーは68%まで達しています。2013年に米調査会社e-marketer社が、2015年にスマホ普及台数は7480万台に到達すると予測していましたが、もし到達しているとすると(個人的には到達していると考えています)、約5000万台のAndroid端末が普及していることになります。Counterpoint社の調査によると、2015年の1Qのスマートフォン端末シェアは、Samsungが32.9%、地場のEvercrossが13.1%、キャリア事業も展開するSmartfrengが12.9%。EvercrossはGoogleと低価格スマートフォンAndroid Oneを提供しています。また、2014年9月に上陸を果たしたXiaomi もネットでのフラッシュセールで5000台が7分で完売するなど、大きな話題となりました。
出典:
Market share held by mobile operating systems in Indonesia from January 2012 to December 2015
Smartphone Penetration Doubles in Indonesia
Market Monitor Q1 2015 : Handset and Smartphone Indonesia
LazadaとXiaomi(小米):5,000台のRedmi 1Sがインドネシアで7分で完売
ジャカルタでLTEが使えるようになり、条件が整えば外でも動画をスムーズに見られるようになった
三井物産も出資するPT Internuxが、「BOLT! Super 4G LTE」としてTD-LTE方式の高速移動体通信サービスを2013年12月より提供開始しました。2015年末までに利用者数300万人まで到達させることを目指しています。大手携帯キャリアは、2014年12月に各社4G LTEのサービスを開始し、最大手のPT Telekomunikasi Selular (Telkomsel)は、2015年6月時点で60万人(利用者全体の0.5%)を獲得したと発表しました。まだ5都市と利用が限られるため、今後の成長が大きく見込まれます。
出典:
Bolt! 4G LTE Hits 1 Million Users
Telkomsel Gains 600,000 4G LTE Users
facebookが2014年3月、twitterは2015年5月にジャカルタにオフィスを開設しました。facebookは2015年12月現在で7500万人のユーザーを抱えており、twitterは2014年に2000万人のアクティブユーザーがいるという発表もあり、インドネシアはソーシャルメディア大国として注目されています。実際にfacebookの創業者であるマーク・ザッカーバーグ氏は2014年10月に来イし、ジョコ・ウィトド大統領と面会を果たし、twitterも翌2015年3月に当時のCEOディック・カストロ氏が来イし、ユフス・カラ副大統領と面会しました。
出典:
Facebook opens office in Jakarta
Twitter has close to 20 million active users in Indonesia
Zuckerberg temui Jokowi di Jakarta
CEO Twitter Bertemu Wapres Jusuf Kalla
公になった記録としては、おそらくインドネシアのスタートアップ市場にとって初の調達額、約1億ドルが、EC大手のtokopediaによって行われました。日本のソフトバンク・インターネット・アンド・メディア(SIMI)がリード・インベスターを務め、Sequoia Capital も出資に参加しています。ECはインドネシアで、インドネシアのネットビジネスで一番期待されている分野で、独ロケットインターネット系のLazadaやZalora、南アフリカのナスパーズが出資するOLX.co.id、など大きな資本を持ったプレイヤーが将来の大市場を狙っています。最近では大手財閥のリッポーグループがMataharimall.comで参入を果たしました。
出典:
Indonesian online marketplace Tokopedia raises $100M from SoftBank and Sequoia
From Archives: Companies should produce leaders: William Tanuwijaya, Tokopedia CEO
モバイルアプリが活用されるようになり、特にバイクタクシー配車アプリのGoJekとGrab Bikeのドライバーが街に溢れるようになった。
2015年に入り、アプリ利用の主流であったソーシャルメディアやメッセンジャー以外も使われるようになってきました。ジャカルタ在住者であれば、GoJekとGrabBaikは誰でも知るサービスになっています。同年秋には大手タクシー会社ブルーバード社が運営するBlujekuや女性専用のLadyJekも参入し、市場が盛り上がって来ました。
出典:
Persaingan Sengit GrabBike dan Go-Jek di Indonesia
BluJek, Ojek Online Lokal Baru Pesaing Go-Jek
This 22-year-old is building a Go-Jek competitor exclusively for women
いかがでしたでしょうか?
私が2012年7月に赴任した当時は、スマホと言えばBlackBerryが主流でしたが、現在はAndroidが凄い勢いで増えています。そして、スマートフォンアプリもどんどん使われるようになって来ました。
私の所属するアドウェイズインドネシアも、2011年の設立当初はホームページ制作やソーシャルメディアマーケティングなど、所謂広告代理店事業を行っておりましたが、途中幾度となく事業モデルを変更し、現在のモバイルアプリマーケティング事業に行き着いています。そして、今のインドネシアのモバイル市場を見ていると、当分この事業で勝負できると考えています。先のことはわかりませんが(笑)。